人間の耳は左右の聴覚で音源の位置を確認しています。音が聞こえにくいのはある周波数の音源が聞き取れなくなるからです。AGC(自動音量調節)を使っていると左右バラバラにAGCが働いて処理時間だけ音が遅れるので方向感が失われてしまいます.ミミハンサーは誰がどの方向から呼んでいるかが見なくても正確に判断することができます。
ATZ-11
従来の補聴器では会話に必要と言われている最低限の周波数(300〜3000Hz)しか増幅しなかったたので、個人の声の特徴や、その他の情景分析に必要な音の成分が消えていました。ミミハンサーは、100〜10000Hzの広い周波数帯域の音が聞こえるので、誰が話をしているのか声だけで判断することができます。ミミハンサーは、100〜1000Hzの広い帯域に対して音を忠実に再現するように作りこんでおり、音の方向性・個人の声の特徴はもちろんのこと、その他にもさまざまな良い効果を獲得しました。
本来人間の耳は、大勢の中でも「相手の声だけに焦点を合わせて会話できる能力」を持っています。聞きたくないノイズまで増幅させることはありません。 ミミハンサーは眩しい時にサングラスをするように大事な話をするときや映画や音楽に没頭したいときに利用します。話し相手の声とノイズを分離して聞くことができないと大切な音が雑音になってしまったり、人ごみの中で声を聞き分けることができなくなります。ミミハンサー身につけると雑踏の中でも相手の声を聞き分けられ、会話を楽しむことができます。(カクテルパーティ効果)
難聴のもっともなる障害は、当たり前のことですが、音声が聴き取り難くなることです。そのために、聞こえてくる音声を補強して聴き取れるようにするため、音を大きくすることに主たる特徴を持たせて、補聴器は開発されてきました。この“音が聞こえなければ音量を大きくすればよい”と言う考え方は、考え方としては誤りではありません。しかし、いつもと違った音源からの音や、刻々と変化する音の変化に対応できず、「うるさいほど音は聞こえているけど、何を言っているのか分らない」と、難聴者は訴えます。ニートプロセッサ回路は、難聴者の聴き取り難さを、音量を補強するだけではなく、むしろ何を言っているのか理解する「音の明瞭度」を上げることで、“聴き取り易さ”を改善するために開発されました。
「ニートプロセッサ回路」の基本的な考え方は、前述のように音量を上げるのではなく、明瞭度を上げるための音声信号を補正することにあります。音源の音声エネルギーの周波数分析を行い、主成分の周波数に続く、第2、第3成分(具体的には主成分より高い周波数)だけの増幅度を上げます。(図1、図2)主成分より高い周波数のエネルギーレベルは、主成分のエネルギーレベルより非常に低いので、それを強調してもトータルの音量はさほど大きくなりません。しかし明瞭度は俄然改善されます。話を聞いているときも、音楽を聴いているときも、その音源から連続的に音が出されます。それは、音声周波数成分が刻々と変化していることです。それに伴い主成分の周波数、第2、第3の周波数も刻々と変化し、それに伴い「ニートプロセッサ回路」が働き、補正カーブもダイナミックに変化していきます。この働きが、男性の声でも、女性の声でも、子供の声でも明瞭度を上げることにつながります。従来の補聴器に使用されているAGCのような、単に音量を自動的に調整する機能とは、設計思想が違います。
※「ニートプロセッサ回路」は、日本、米国、英国、独国、仏国、中国など主要国で特許取得済みです。
※ミミハンサーは医療機器ではございません。
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